FIREの第一歩は「ライフプラン作成」|なぜ必要なのか、何から決めればいいのか

「FIREしたい」と思ったとき、多くの人がまず手を伸ばすのは投資の本や、資産形成のノウハウだと思います。

でも、僕が振り返って一番大事だったと感じるのは、実は一番地味な作業でした。それがライフプランの作成です。

今回は、FIREへの5ステップの最初のステップである「ライフプランの作成」について、なぜ必要なのか、そして具体的にどう作ればいいのかを解説していきます。

目次

なぜライフプランが必要なのか

ゴールが決まらないと、必要な資産額も決まらない

FIREの世界では「必要資産額=年間生活費×25倍」という計算式がよく使われます。
一見シンプルですが、実はこの式には大きな前提が隠れています。

「年間生活費」がいくらなのかは、どんなFIREを目指すかによって全く変わるということです。

例えば──

  • 都会で今と同じ生活水準を維持したいフルFIRE
  • 地方に移住して生活コストを下げるフルFIRE
  • 週に数日だけ働きながら暮らすサイドFIRE

これらはすべて、必要な年間生活費が異なります。
つまり、「どんな暮らしをしたいか」を決めないまま資産計算をしても、その数字には根拠がないということになります。

僕自身、最初は「とにかく早く会社を辞めたい」「自由になりたい」という気持ちだけで資産額を計算していました。
でも、それは「今の生活費」をそのまま25倍しただけの、実態のない数字でした。
後になって「本当はどこに住みたいか」「FIREしたら何をしたいか」を考え直したとき、必要な資産額は大きく変わりました。

「なんとなくの夢」のままだと、行動が続かない

「自由になりたい」「早く引退したい」という気持ちは、FIREを目指す原動力になります。
しかし、それが漠然としたままだと、節約や投資といった地味な努力を何年も続けるモチベーションにはなりません。

「55歳で、地方に移住して、週3日だけ働きながら畑をいじる生活をしたい」というように具体的になればなるほど、日々の行動と将来の自分がつながり、続けやすくなります。

家族との温度差を防げる

FIREは一人で完結するものではありません。
家族がいる場合、自分だけが盛り上がっていて、配偶者や家族の理解が得られていないと、後で大きな衝突につながります。
ライフプランを言語化する過程で家族と話し合うことで、この温度差を早めに防ぐことができます。

ライフプランの作り方

ここからは、具体的にライフプランをどう作っていくかを解説します。
難しく考える必要はありません。以下の4つの問いに、まずはざっくりと答えていくだけでOKです。

① いつFIREしたいか

まずは時期です。「何歳までに」という目標がないと、逆算した計画が立てられません。

例えば──

  • 50歳で完全リタイア
  • 55歳でサイドFIRE
  • 60歳まで働いて資産形成を終えて、その後は年金と少しの副業

最初は希望ベースで構いません。後のステップで資産計算をした結果、「もう少し時間がかかりそうだ」と分かれば、その都度見直していけば大丈夫です。

② どこで暮らしたいか

居住地は生活費に直結する、非常に大きな要素です。

例えば──

  • 都会で暮らし続ける
  • 地方に移住して生活コストを下げる
  • 国内と海外を行き来する

僕の場合、都会での生活にこだわりがなかったこともあり、ちょっとした田舎で古い家を買うことを選びました。
これだけで住居費と生活コストが大きく下がり、必要資産額にも影響しました。

③ FIREしたら何をしたいか

FIRE後の時間をどう使いたいかを考えます。
これが定まっていないと、「FIREしたけど、やることがなくて暇」という、いわゆる「FIRE後の虚無感」に陥りやすくなります。

例えば──

  • 趣味に没頭する(家庭菜園、旅行、創作活動など)
  • 好きなことだけを仕事にする
  • 家族や子どもとの時間を増やす
  • 興味のある勉強を始める

僕の場合は、古い家をDIYしたり、家庭菜園をしたり、1か月に1回の旅行を楽しみながら、趣味の延長で、YouTubeチャンネルを運営したり、ブログを書いたりしています。

質素な生活をしていれば収入がなくともやっていけそうなのですが、ボロ戸建ての家賃収入や、YouTube、ブログで小遣い程度の収入が入ってくるようになりました。

④ フルFIREか、サイドFIREか

最後に、完全に労働から離れるフルFIREを目指すのか、ゆるく働きながら経済的自由を得るサイドFIREを目指すのかを考えます。

フルFIREは必要資産額が大きくなる分、達成までの時間がかかります。
一方サイドFIREは、労働収入で生活費の一部を補えるため、必要資産額を抑えられ、達成も早くなる傾向があります。

僕は当初フルFIREを目指していましたが、計算を重ねるうちに「達成までに時間がかかりすぎる」と気づき、サイドFIREへ方向転換しました。
これは「妥協」ではなく、「自分に合った現実的な選択」だったと、今では思っています。

僕がFIREを目指したのは、働きたくないというよりも、自由になりたかったのが一番でした。
実際、まったく働かずに、社会の役に立ってないような生活は1年で飽きると思います。
自由な環境で、好きなことを仕事にして、少しの収入を得る、というのが、僕には精神的にもバランスのいい生活となっています。

ライフプランは一度で完成させなくていい

ここまで4つの項目を紹介しましたが、大事な心構えがあります。

ライフプランは、一度作ったら終わりではありません。

次のステップである「必要資産額の計算」を行う中で、「この生活費だと達成が遠すぎる」「もう少し生活水準を下げれば早まる」と気づくことが必ず出てきます。
そうしたら、ライフプランに戻って見直す。この繰り返しで、徐々に現実的な計画に近づいていきます。

僕自身、フルFIREとサイドFIREの間で何度も計算をやり直しました。

「やっぱりフルFIREは厳しいから、サイドFIREで考え直そう」
「この生活費だと時間がかかりすぎるから、もう少し見直そう」

というように、ライフプランと資産計算を行ったり来たりしながら、今の形に落ち着いたのです。

完璧な計画を最初から作る必要はありません。まずはざっくりとした方向性を描いて、次のステップに進んでみましょう。

まとめ

ライフプランの作成は、FIREへの旅の出発点です。

  • なぜ必要か:必要資産額の根拠になる、モチベーションの源になる、家族との温度差を防げる
  • 何を決めるか:いつ/どこで/何をして/フルFIREかサイドFIREか
  • 大事な心構え:一度で完成させず、資産計算と行ったり来たりしながら固めていく

次回は、ライフプランシートを作り方について解説します。

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