ライフプランシートの作り方|将来の出費を見える化してFIRE計画を強固にする

前回の記事で、FIREへの第一歩として「ライフプランを作成すること」の大切さをお伝えしました。
「いつ」「どこで」「何をして」「フルFIREかサイドFIREか」を考えることで、FIREの方向性が見えてくるという内容でした。

ただ、頭の中で考えるだけでは、どうしても抜け漏れが出てしまいます。
子どもの進学、車の買い替え、家のリフォーム……こうした将来の大きな出費は、ふだん意識していないと、いざその時になって「こんなにかかるのか」と慌てることになります。

そこで今回は、ライフプランをただの「方向性」で終わらせず、具体的な数字として管理するためのツール「ライフプランシート」の作り方を解説します。

目次

なぜライフプランシートが必要なのか

将来の出費をイメージ化できる

人生には、毎月の生活費とは別に、まとまった出費が発生するタイミングが何度もあります。

  • 子どもの入学・進学(入学金、塾代、一人暮らしの準備費用など)
  • 車の買い替え
  • 住宅のリフォームや修繕
  • 家族旅行
  • 冠婚葬祭

これらを書き出さずに「なんとなく頭の中で覚えておく」状態だと、実際にその年が来たときに、想定より大きな出費に慌てることになります。
ライフプランシートに書き出しておくことで、何年後にいくら必要になるかが一覧で見えるようになります。

お金の優先順位がはっきりする

将来の出費が見える化されると、「今の収入と資産で、これらすべてに対応できるのか」が分かります。
もし難しそうであれば、「車の買い替えは数年遅らせる」「旅行の予算を抑える」など、優先順位をつけて調整できるようになります。
これができていないと、FIREに向けた資産形成の計画自体が、将来の出費によって崩れてしまうリスクがあります。

大きな出費にも慌てず対応できる

見通しを立てておけば、急な大型出費にも「想定していたから大丈夫」と冷静に対応できます。
FIRE後は労働収入が限られるため、この「想定外をなくす」ことが、特に重要になってきます。

ライフプランシートの作り方

ここからは、実際にスプレッドシート(GoogleスプレッドシートやExcel)を使って、ライフプランシートを作成する手順を解説します。

全体は次の4つのシートで構成します。

  1. 実績管理シート(過去の家計の把握)
  2. 予算計画シート(未来の予算立て)
  3. 年間予算シート(年間の収支確認)
  4. ライフプランシート(将来のライフイベントと出費の管理)

順番に作っていきましょう。

実績管理シートを作る(過去の家計を把握する)

まずは土台となる「これまでの家計の実績」を入力するシートを作ります。

  • 家計管理を始めた年を記録する
  • 過去1年間の収入・支出の実績データを入力する(マネーフォワードMEなどの家計簿アプリを見ながら入力すると効率的です)

家計簿をつけ始めたばかりで、過去のデータがない場合も心配いりません。
分かる範囲のおおよその数字で構いません。
まずは「今の自分の家計がどうなっているか」を数字で把握することが目的です。

予算計画シートを作る(未来の予算を立てる)

実績データをもとに、収入・投資・支出の今後の予算を計画していくシートです。
実績管理シートのデータをこのシートに反映させる仕組みにしておくと、毎回手入力する必要がなくなります。

ここで特に重要なのが、「不定期の固定費」と「不定期の変動費」です。毎月発生する生活費とは別に、

  • 「今年は家族旅行の予算を増やす」
  • 「旅行は子どもが中学生になるまで」
  • 「3年後に車の車検・買い替えがある」

といった、特定の年だけ発生する出費を想定して書き込んでいきます。
ここを丁寧に作り込むほど、将来の予算計画の精度が上がります。

年間予算シートで収支を確認する

予算計画シートの情報をもとに、年間の収支が自動的にまとまるシートを作ります。

ここで確認したい指標が一つあります。

毎月の支出が、手取り収入の8割(80%)以内に収まっているか

残りの2割を貯蓄・投資に回せれば、無理なく資産形成を続けられる「黒字家計」が実現できます。もし8割を超えてしまう場合は、ステップ2の予算計画に戻り、固定費や変動費を見直す必要があります。

ライフプランシートを作る(家族のライフイベントを管理する)

最後に、本題であるライフプランシートを作成します。

まず、生計を共にする家族全員の名前と年齢を入力します。
家族の年齢が分かれば、「子どもが18歳になる年に大学入学費用がかかる」といった将来の出費のタイミングが、自動的に計算できるようになります。

次に、ライフイベントを種類別に行を分けて入力していきます。ここがライフプランシートの一番重要な部分です。

  • 第1子の入学(行を分ける)
  • 第2子の入学(行を分ける)
  • 車の買い替え
  • 住宅リフォーム
  • 家族旅行

「第1子」と「第2子」のように、同じ種類のイベントでも対象が違う場合は、必ず別の行に分けて入力しましょう。
一行にまとめてしまうと、後から見直すときに、どの出費がいつ発生するのか分かりにくくなってしまいます。

作成後は「定期的な見直し」が欠かせない

ここまで作成して終わり、ではありません。
ライフプランシートは作って終わりのものではなく、定期的に見直していくものです。

実際の毎月の支出と、ライフプランシートで想定していた予算を照らし合わせる作業を、月に一度、あるいは年に一度のタイミングで行いましょう。

もし支出が手取りの8割に収まらない場合は、次のような調整を行います。

  • 固定費をさらに見直す
  • ライフイベントの優先順位を考え直す(出費の時期をずらす、予算を圧縮するなど)

この見直しを繰り返すことで、ライフプランシートの精度が上がり、FIREに向けた資産形成の道筋がより確かなものになっていきます。

僕自身も、当初想定していた旅行の頻度や車の買い替えタイミングを、家計の状況に合わせて何度か調整してきました。
一度作ったら終わりではなく、「育てていくもの」だと考えると気負わずに続けられると思います。

まとめ

ライフプランシートは、FIREに向けた資産計画を「絵に描いた餅」で終わらせないための、実践的なツールです。

  • 必要性:将来の出費をイメージ化し、優先順位をつけ、大きな出費にも慌てず対応できるようになる
  • 作成手順:①実績管理シート→②予算計画シート→③年間予算シート→④ライフプランシート、の順に作成する
  • 重要な指標:毎月の支出を手取りの8割以内に収める
  • 作成後:定期的に見直し、調整を繰り返す

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次